2015年8月21日金曜日

アンディエンヌについて

近所の本屋さんで面白い本を見つけました。
『更紗 美しいテキスタイルデザインとその染色技法 』
田中敦子・編著 / 渚忠之・写真

インドから伝わって独自に発展を遂げた世界中の更紗のことや、染色の技法について書かれたボリュームのある本です。
フランスに伝わった更紗に関しても記述があります。



南フランスのテキスタイル文化を知るうえで重要なもの、アンディエンヌ(indienne)。
綴りの通り、「インドの」という意味の言葉で、東方との貿易でもたらされた、模様のある綿織物(更紗)のことをアンディエンヌと呼んでいました。
後に、フランスで生産されたコットンプリントもアンディエンヌと呼ぶようになっていきました。

古代から現代に至るまで、フランス最大の港湾都市であるマルセイユには、古くから更紗が伝わりました。
16世紀、プロヴァンス地方では美しいアンディエンヌを使ったマトラッセ(キルト)のベッドカバーや衣服などが作られるようになり、17世紀半ばになるとアンディエンヌの輸入量は莫大なものとなりました。
フランスで広く流通するようになると、アンディエンヌは流行を博します。
フランス国内の麻、絹織物を脅かす存在となったため、禁止令も発令されたほどです。

染織技術も伝わり、フランス国内でもインド更紗の模造品が作られるようになりました。
その後、フランスで独自の発展を遂げたプロヴァンスのプリント生地ですが、どこかオリエンタルな雰囲気があるのは、このような歴史を辿ってきたからです。
東方の見たこともない草花や鳥などの柄に当時のフランスの人々はさぞかし想像力をかきたてられたことだろうと思います。

1760年〜1850年頃にはアンディエンヌの生産はフランス全土に広まります。
このころ、パリ近郊ヴェルサイユの近く、ジュイ・アン・ジョザにオベルカンフという人物がアンディエンヌを作る工房を設立。
ここで作られたのがトワル・ド・ジュイ(ジュイ更紗)です。
ヴェルサイユに多くのアンディエンヌを供給していました。

去年トワル・ド・ジュイ美術館を訪れたときのことを書こうと思いましたが、長くなりそうなので、また次回。

いつも読んでくださりありがとうございます。

(参考文献)
Anne de Thoisy-Dallem 『Le Musée de la Toile de Jouy』Musée de la Toile de Jouy.

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