2016年3月16日水曜日

La Maison du Boutis のキット お取り扱い開始します

以前ブログでちょこっとお知らせしたので、楽しみにしていただいている方もいらっしゃるかもしれません。お待たせいたしました!
南フランスの小さな村Calvissonにある、La Maison du Boutis(メゾン・デュ・ブティ)のキットの販売を開始いたしました。

メゾン・デュ・ブティについて

14世紀のトリスタン・キルト(シチリア)がルーツとされるBroderie au Boutis(ブティ/ブロドリ・オ・ブチ)は、17世紀ルイ14世の時代に完成され、王侯貴族の衣装・室内装飾品に使われました。
立体感を強調するという特徴から、ルイ14世の刺繍家であったSaint Aubin(サントーバン)によってla broderie en bas-relief(浅浮き彫り刺繍)と分類されています。
フランス革命ののち次第に衰退していき、1800年代終わり頃には姿を消し、100年以上の間ブティは忘れ去られてしまいました。

ブティを復活させ、伝統を継承するため1993年にLes Cordelles-Boutis en Vaunage(レ・コルデル - ブチ・アン・ヴォナージュ)協会が設立されました。
メゾン・デュ・ブティでは、17−19世紀の貴重なブティやマトラッセ(キルト)を展示する傍ら、ブティをはじめとした刺しゅう、ピケ・マルセイエなど南フランスのキルト、トワル・パント(コットンプリント)など南フランスの手仕事のレッスンを開催しています。
協会の会長でありLa Maison du Boutisの館長であるFrancine Nicolle(フランシーヌ・ニコール)氏は2013年、Maître d'art en broderie au Boutis (ブティのメートル・ダール)の称号をフランス文化省より授与され、ブティの伝統技術を継承する活動に情熱を注いでいます。

Maître d'art メートル・ダール
伝統技術の保護と継承を目的として日本の「人間国宝」をモデルに設立された、伝統技術の分野の職人に与えられる最高峰の称号。
文化遺産として伝統を継承する役割を担う。


先月の針の祭典にて、マダム・ニコールに再会しました。
そこで、「ブティと刺しゅうのお店 ア・ラ・マニエール・ダンタン」にてメゾン・デュ・ブティのキットを販売したいとお伝えしたところ、ご快諾いただいた次第です。

上の写真はマダム・ニコールのメートル・ダール受勲の際の写真。前列左から3番目。
お会いした際に頂戴した紙の写真をスキャンしているのでちょっと画像が粗くてすみません。(許諾を得て掲載しております。)

メゾン・デュ・ブティのキットの1番の特徴は、メゾン・デュ・ブティに収蔵されている17, 18, 19世紀のアンティークのブティのデザインをほぼそのままに再現しているという点です。

まずは本日販売開始したキット3種類をご紹介します。
『Petit Ouvrage en Vermiculé』
ヴェルミキュレの小作品(型紙+説明書)

17世紀に作られたヴェルミキュレを元に、練習用に小さくされた図案。
初めてヴェルミキュレに挑戦したい方にもおすすめです。

『Coeur d'Amour』
ハートの小さなクッション(材料付き)
アンティークのブティから引用された柄です。
型紙と説明書に加え、以下の材料がセットになっているので、すぐに始められます。
・コットンバチスト・針(キルト針、タペストリー針)・キルト糸・コットンヤーン・楊枝

『Coussin à la Reine』
王妃のクッション(型紙+説明書)
古いテキスタイルの図柄を元に、Francine Nicolle氏がブティの図案としてデザインしたもの。
ヴェルサイユの離宮、プチトリアノンの人々と動物たち、王妃マリー・アントワネットが描かれています。
国内ではア・ラ・マニエール・ダンタンでのみのお取り扱いとなります。
型紙のみのキットもありますが、材料はすべてア・ラ・マニエール・ダンタンで揃います。材料についてのご相談もお受けしておりますので、お気軽にお問い合わせください。
キット・材料についてのお問い合わせはこちら

********ご案内********
刺しゅうの定期レッスン(2016年4月より)
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